初めての方へ

資料ダウンロード

面談はこちら 無料相談受付中

0120-924-542

受付時間9:00~18:00 土日祝対応可

経営承継円滑化法

平成20年10月1日に「中小企業における経営の承継の円滑化に関する法律」(経営承継円滑化法)が施行されました。
(ただし、遺留分に関する民法の特例は、平成21年3月1日から施行されています。)

相続税の納税猶予(法人版事業承継税制)

これを受け、平成21年度税制改正で「取引相場のない株式等に係る相続税の納税猶予制度」を中心とする事業承継税制が創設されました。その後、平成30年度税制改正で期間限定の特例措置が設けられ、現在は特例措置と一般措置の2つがあります。

特例措置と一般措置の主な違い
特例措置一般措置
事前の計画策定等特例承継計画の提出(平成30年4月1日〜令和9年9月30日)不要
適用期限平成30年1月1日〜令和9年12月31日までの相続等・贈与なし
対象株数全株式総株式数の最大3分の2まで
納税猶予割合100%相続等80%、贈与100%
承継パターン複数の株主から最大3人の後継者複数の株主から1人の後継者
雇用確保要件弾力化承継後5年間、平均8割の雇用維持が必要

※対象株数は、議決権に制限のない株式等に限られます。(国税庁タックスアンサーNo.4148)

特例措置を利用する場合は、令和9年9月30日までに特例承継計画を提出し、令和9年12月31日までの相続等・贈与である必要があります。期限がありますので、検討される場合は早めにご相談ください。

この制度で注意していただきたいこと
1)「猶予」であって、その場で税額が消えるわけではありません

納税が猶予されるだけで、最終的に免除されるのは後継者が亡くなったときなどであり、長い期間がかかります。要件を満たさなくなれば猶予は打ち切られ、猶予されていた税額と利子税をあわせて納付することになります。

※平成27年1月から、親族以外の後継者の場合にも制度の対象になっています。

2)次の相続では、その時点の評価になります

後継者が亡くなって次の相続が起きたとき、自社株式の評価はその相続時点の時価によります。将来、株価が下落していれば、その分だけ相続税は小さくなります。

3)承継した後も、守り続けなければならない要件があります

申告期限の翌日から5年間は、後継者が会社の代表者であり続けること、対象となる株式等を保有し続けることなどが求められます。5年を経過した後も、株式等の保有は継続する必要があります。

雇用確保要件は、一般措置では承継後5年間の平均で8割以上の雇用維持が必要です。特例措置では弾力化されており、満たせなかった場合は、その理由等を記載した報告書を都道府県知事に提出して確認を受ける扱いになっています(経営承継円滑化法施行規則20条3項)。

要件を満たせなくなると納税猶予が打ち切られ、後日、多額の税負担が発生する可能性があります。制度の適用を受けるかどうかは、後継者になる方が慎重に検討したうえで判断する必要があります。

事業承継税制を使えるかどうか、使ったほうが有利かどうかという判断は税理士の業務です。 当法人ではお答えできませんので、税理士をご案内します。

遺留分に関する民法の特例

一定の要件を満たす後継者がいる場合、先代経営者の推定相続人(兄弟姉妹とその子を除きます)と後継者の全員で次の合意をし、所要の手続きを経ることによって、遺留分に関する民法の特例を受けることができます。後継者が相続人ではない場合もあるため、「推定相続人全員」だけでは足りません。

1)の除外合意と2)の固定合意は、どちらか一方または両方を必ずする必要があります。これらの合意をしたうえで、あわせて3)の付随合意をすることができます。

1)除外合意

先代経営者から後継者が贈与を受けた株式等を、遺留分を算定するための財産の価額に算入しないとする合意です。

この合意ができれば、後継者に自社株式を集中させても、その株式の価値をもとにした遺留分侵害額請求を受けずに済みます。 後継者は、安定した経営権を確保することができます。

※2019年(令和元年)7月1日以後に開始した相続では、遺留分の請求は金銭の支払いを求めるもの(遺留分侵害額請求)に改められています(民法1046条)。株式そのものが当然に他の相続人へ移るわけではありませんが、後継者が多額の金銭を用意しなければならなくなる点は変わりません。除外合意は、その金銭請求の対象から外しておくための仕組みです。

2)固定合意

先代経営者から後継者が贈与を受けた株式等の評価額を、あらかじめ合意時点の価額に固定する合意です。会社の株式等についてのみ利用できます。

通常は、生前贈与した自社株式の評価も相続開始時の時価によります。そのため、後継者が努力して業績を上げるほど株価が上がり、遺産の総額が増えて相続税は高くなり、遺留分侵害額も大きくなってしまいます。固定合意を使えば、合意時点の評価額で固定することができます。

ただし、固定する価額は、弁護士・公認会計士・税理士など法律に定められた専門家が「相当な価額」であることを証明したものに限られます。当事者だけで決めることはできません。また、株価が下落した場合には後継者に不利な合意になってしまいますので、慎重な検討が必要です。

3)付随合意

後継者が贈与を受けた株式等以外の財産や、後継者ではない者が贈与を受けた財産についても、遺留分を算定するための財産の価額に算入しないとする合意です。

後継者以外の相続人への生前贈与等もあわせて対象外とすることで、後継者とそれ以外の相続人との間で贈与のバランスをとることができ、推定相続人の間の合意形成に役立ちます。

個人事業者の場合

この特例は、会社の株式等だけでなく個人事業者の事業用資産についても利用できます(この場合は除外合意のみです)。ただし、対象となる資産は、贈与の前年分の事業所得に係る青色申告書の貸借対照表に計上されているものに限られるなど、細かい要件があります。詳しくは不動産を特定の子供にだけ相続させる遺言の書き方と、「遺留分」トラブルの防ぎ方をご覧ください。

民法特例の手続き

合意をしたときは、後継者が合意の日から1か月以内に申請書を提出して経済産業大臣の確認を受け、その確認を受けた日から1か月以内に家庭裁判所へ許可を申し立てます。

家庭裁判所は、合意が当事者全員の真意に出たものであるとの心証を得なければ許可することができません。家庭裁判所の許可によって、はじめて合意の効力が生じます。 当事者間の合意だけでは効力を生じません。

ご相談窓口

この特例を使えるかどうかの判断や、合意の内容・スケジュールの設計には専門的な検討が必要です。司法書士法人ARIAグループでは、ご家族関係と財産・登記関係の整理、家庭裁判所への許可の申立書類の作成、承継に伴う登記までを担当します(申立ての代理は行いません)。

経済産業大臣への確認申請書の作成・提出は行政書士等が、固定合意の価額の証明は弁護士・公認会計士・税理士が担当します。行政書士業務については、同じグループのARIA行政書士事務所(司法書士法人とは別の事務所)をご案内できます。推定相続人の間で意見が対立している場合など、交渉や紛争対応が必要な場面では提携弁護士をご案内します。

いずれも当法人の司法書士業務とは別個のご契約となり、これらへのご依頼を受任の条件とするものではありません。初回のご相談は無料です。

※本ページは2026年9月時点の法令・公表情報に基づく一般的な解説です。適用期限や要件は改正されることがあります。事業承継税制の適用可否、税額の計算、有利不利の判断は税理士の業務であり、当法人ではお答えできません。

この記事の執筆者
司法書士法人ARIAグループ 代表 川端祐也
保有資格司法書士・行政書士
専門分野相続
経歴1995年 和歌山県海草郡紀美野町で生まれる
2013年 関西大学法学部に入学
2017年 卒業と同時に司法書士試験の勉強開始
2019年 令和元年度司法書士試験に合格
2020年 大手司法書士法人に勤務
2021年 ARIA司法書士事務所を開業
2023年 司法書士法人ARIAグループを設立
専門家紹介はこちら
PAGETOPPAGETOP
Contact
  • お電話でのお問い合わせはこちら

    0120-924-542

    9:00~18:00 土日・祝日も対応可能(要予約)

  • メールでのご相談はこちらをクリック
無料相談受付中!
メールでのご相談はこちら