相続登記を放置したために複雑化してしまった事例を司法書士が解説
- 2024.03.05
状況
和歌山県海南市にお住まいの50代の相談者様から、長年にわたり悩んでいるという相続問題に関するご相談が寄せられました。相談者様は、故人である曾祖父名義の土地について、複数回の相続を経て、現在の法定相続人が誰なのかが不明瞭になっているという状況に直面していました。この土地は相談者様が自身の名義だと思っていたものの、曾祖父の死後、相続が複数回行われた結果、法定相続人の特定が困難になっているというのが実情でした。相談者様は、この複雑な相続の糸を解き明かし、正式な名義変更手続きを進めることを望んでいました。
当事務所からの提案&お手伝い
ARIAグループでは、まず法定相続人を特定するために、戸籍謄本の取得と家族関係の詳細な調査を行いました。戸籍調査の結果、相談者様から聞いていた通りに多数の法定相続人が存在することが判明しました。そこで、これらの相続人全員に対して弊社から「相続手続きに関するお知らせ」を送付し、遺産分割協議の準備を進めました。この手続きには、相続人間の調整や協議の進行などの複雑なものが含まれていました。
結果
依頼に着手してから約半年間かかり、全ての相続人から遺産分割協議書の返送を頂きました。すぐさま法務局に相続登記の申請を行い、無事に名義変更は完了しました。遺産分割協議の内容通り、相談者様が土地を相続することになりました。かつては相続登記には期限が設けられていませんでしたが、令和6年の4月からは相続登記が義務化されます。相続登記を放置していると過料と呼ばれる罰金のようなものが科されてしまいます。しかしそれだけでなく、放置すると相続人が増え、手続きが複雑化するリスクがあるため、いずれにせよ早期の解決を推奨します。今回のケースのように、時間が経過すると相続人同士の面識がなくなることもあり、遺産分割が困難になる可能性があります。そのため、相続が発生した際は迅速な手続きをお勧めします。 私たちARIAグループでは、複雑な相続の問題に対処するため、専門家チームを組んで対応することもあります。相続税の試算、不動産評価、紛争になってしまった際の解決など、他士業とタッグを組んで一貫したサポートを提供します。 このように、ARIAグループでは、相続問題に関する幅広いサービスを提供しており、相続人それぞれの状況に応じた最適な解決策を提案しています。相続問題は、感情的な問題も絡むため、専門家のサポートを得ることで、円滑に手続きを進めることが可能です。相続が発生した際には、早めに専門家に相談することをお勧めします。
2013年 関西大学法学部に入学
2017年 卒業と同時に司法書士試験の勉強開始
2019年 令和元年度司法書士試験に合格
2020年 大手司法書士法人に勤務
2021年 ARIA司法書士事務所を開業
2023年 司法書士法人ARIAグループを設立